ようこそ魔法の庭へ
これは劇場の入り口ですよ。この緑のトンネルをくぐっていくと、小さな小さな劇場があるんです。
そこには一本の大きなケヤキの木が立っています。
それは、このケヤキの下で始まりました。
夏休みの最後にオープンする星空劇場も、今度の夏で20周年を迎えます。
一晩だけだった小さな集まりも、10年目から二晩に。昨年は約400人の集まりに成長しました。
農家の庭に夢が弾ける夏。お~今年も楽しみだなあ。
先日日曜日にお芝居を観に行ってきました。
劇団響人「オーファンズ」-孤児たちー
詳しくはこちらへ 響人
『そこが彼らの居る所。誰も知らない、閉ざされた世界に暮らす兄弟、トリートとフィリップ。そこに監禁されたハロルド。彼は、温もりを知らない悲しい兄弟に、富と理性と教養を与えることで、孤独の中から二人を救いだしていく。
やがて、フィラデルフィアを夜が包んで、カマック通りに街灯が灯る頃、閉ざされた世界の扉がゆっくり開く。大きな孤独と小さな温もりを分かち合う三人の孤児たち(オーファンズ)の物語』
ー響人HPよりー
そこは階段を下りて地下の空間。靴を脱いで観客席に座ります。
役者の息遣いまで聞こえてきそうな、ある意味贅沢な空間で、ものがたりがはじまります。
孤独も淋しさも恐怖も閉じ込め、温もりを知らない「子供たち」。大人になれない子供。唯一の拠り所は不安定な互い。
繰り広げられる物語は古い時代の話だけれど、今こそ必要な温もりかもしれない。孤独な孤児たちが溢れているから。孤児ではないのに孤児。
ハロルドこそが求めて求めて、得られなかったもの。されたことのなかっただろう不器用な抱擁で、兄弟の恐怖を、孤独を、解き放つ事はできたのだろうか。
芝居が終わって、地下の空間から出ると明るい陽射しに咲き出した、モッコウバラのクリーム色が、胸にほっこりあたたかかった。
忘れな草
それならば、やっぱり私はここにいて、ラニといっしょに
「いらっしゃい」 「おかえりなさい」と言い続けよう。言葉で抱きしめられるならば、何度でも言い続けよう。
ご飯を作って待っていよう。たくさんの子供たちのために
オーファンズはそんなことをあらためて思わせてくれたお芝居でした。
ありがとう
byケイコ
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