おもてなしの花
今朝何気なくテレビを見たら、NHKのようこそ先輩で華道家の笹岡隆甫氏が子供たちに花をおもてなしの心で生けるというようなことを言っていた。
『おー!』と思った。私は常々ほんの小さなおもてなしだと思って、家に花を飾っていたから。だれか我が家を訪ねて来ることがわかっているときは、トイレに小さな花を生けかえたり、玄関や床の間に花を飾る。
だから、その言葉を聞いたときとても嬉しかった。
子供たちは彼の指導で学校のいろいろな場所に、みてくれる人のことを思って花を飾った。おーこれこそが花育
そういえば、私の母も家に花を切らさない人だ。先日実家に行った時、トイレにさりげなく飾られていた赤いゼラニュームの花をみて思った。アー、ルーツはここにあったのか。今まで何気なく見ていた小さな花のおもてなしにあらためて気がついた瞬間だった。
花育はなされていた。
もうひとつ、笹岡氏の話を聞いて腑に落ちたことがあった。
彼がとてもアートな造形的で斬新な花を生けていた時、ある人から『これってずーっと見ていると疲れない?』と言われたそうだ
その時、彼は自分の個性を出すことに重点を置いていたことに気がついたそう。その後前述の『おもてなし』の心につながっていったのですね。
それで何が腑に落ちたかというと、昨日、東京ビックサイトで開催されている、「フラワードリーム」というイベントに行って来たのですが、とても疲れてしまったのです。
人が大勢でとても盛況な会場で、人混みが苦手な私は、たぶん人あたりしてしまったせいもあります。
会場にはジャパンカップに参加している方々の趣向を凝らしたすばらしい作品がたくさん展示されていました。
ゆっくりひとつひとつ見たかったのですが、人の多さもあってか落ち着いて見られなかったのは残念でした。
それはもうアートな世界で、感心するばかりです。花は作品の一マテリアルといった感じのものも多かったです。
凄いなあ、素晴らしいなあと思う反面、どっかで私は疲れてしまっているんです。花に向き合っているときは大抵は心癒されて無心でいられるのですけれど。
今回それでわかったのですが、私はあまり作られすぎているのは好みではないということ。あくまでも自分の趣味趣向の範囲です
「やはり野に置けすみれそう」かあ
でも私って花の生産者なんだよねえ。いいのかなあ
いろいろなシーンで使っていただくことはとても嬉しいことなのに矛盾しているのかなあ。
と思った一日でした。
でもジャパンカップの競技は面白かったです。同じ花材なのにそれぞれみんな感じが違う花束が、すごい手際で作られていくのはほんと感心しちゃいました。
疲れてしまいましたが行ってよかったです。
byケイコ
The comments to this entry are closed.
Comments
「おもてなしの心」ですか~
今まで、お花を飾る時は、自分へのご褒美、としか思っていませんでした~情けない…。おもてなしの心、覚えておきます。
Posted by: よっちゃん | July 06, 2009 04:27 PM
よっちゃん
私も自分のために花を飾ることのほうが多いですよ
でもお客様が来るときに他におもてなしができないから、せめてもの歓迎の気持ちということで、庭の花を摘んで飾っているだけのことですよー
花を飾るって心うきうきしますよね
Posted by: ケイコ | July 06, 2009 06:11 PM