桔梗に白萩。田んぼの土手に吾亦紅も咲いていました。庭の女郎花も咲いています。花は秋の花になってきました。枯れたヒマワリを抜いてしまおうかとも思いましたが、小鳥が種を食べに来ているのでまだそのままにしようと思います。
昨日視察研修で我が家に東京農大花卉研究室の皆さんがやってきました。カラーのハウスの前で1時間半ほどお話をしました。皆さん息子の後輩になります。簡単なハウスで、まだ草も取りきっていなくて、カラーもこれから茂ってくる状態です。こんな所を見てもらってもなあとは思いましたが、私達が何故カラーを栽培品目に選んだのかをなどを中心にお話をしました
彼らが田んぼの道を歩いて来た時、カワセミが驚いてハウスから飛び出して行くのが見えました。久しぶりにカワセミを見ました。
そうか、「僕らの仲間のことを話してね」と言っているのかと思いました。
カラー栽培にも私たちはほとんど農薬を使いません。それがカラーを選択した大きな理由の一つです。カラーは花だけを出荷します。花も単純な形をしています。病虫害の被害も少なく、この花なら極力無農薬に近い方法で栽培できるのではないかという思いがありました。また近くに小糸というカラーの一大産地があったことと、私たちの地域も地下水に恵まれていたことも大きな選択理由です。
始めた当初は指導に従って、アブラムシ退治の農薬も使いましたが、農薬は一時しのぎのようで、アブラムシとの追いかけっこのような気がしました。それで2年くらいで化学農薬の使用を中止し、黒砂糖などを使った酵素液を作りそれを散布するなどして対応してきました。
今カラーのハウスは、いろいろな昆虫がいます、アブラムシが発生しても、しばらく様子を見ているとヒラタアブの幼虫がアブラムシをを食べてしまいます。そうやって農薬を使用しないでも何とか回せるようになってきました。
ところが、洪水で川が氾濫した後、ザリガニが急激に増え、カラーの根を切り、芽を食べ、打撃的な被害を受けるようになってしまいました。ザリガニを捕獲したのですが、一向に減る気配はなく、ついに、松崎農園、ザリガニに農薬を使用したことが1回だけあります。
一時的にですがザリガニはほとんどいなくなりました。
でもススムが毎日楽しみにしていたカワセミがススムの目の前でぽとりと落ちて死んでしまったのです。カワセミはザリガニを食べてくれていたのです。毎日ハウスに行くと今日もカワセミが来ていたと嬉しそうに話をしていたススムの目の前で…。
薬に汚染されたザリガニを食べたからでしょう。小さなカワセミをも殺してしまう力が農薬にはあったのですね。ザリガニは薬で殺して良くてカワセミは良くない。そういうことではないのです。自分たちがしてしまったことがなんだかとてもショックで、循環していくってこういうことなんだなあと思いました。カワセミとザリガニが私たちに教えてくれたことです。
今もザリガニはたくさんいます。カワセミもサギも来ています。
農大性の皆さんにぜひ話しておきたいことでした。
飛んで行ったカワセミがそのことを思い出させてくれました。
長くなってしまいました。農業は直接生き物の生死にかかわらないといけないのです。農薬を使わなくってもやはり退治するには変わりありません。キャベツについたアオムシを手で潰せるようになってしまいました。でも慣れることはありません。いつもごめんねごめんと思いながら…。
お話をした学生さんの中に息子のことをよく知った人がいました。彼も中学生の時に農業をやりたいと思ったそうです。お家が農家ではないのに。私と同じです!!頑張ってくださいね
夢は必ず叶うものだから
爽やかな笑顔の彼らが帰った後は、空は青くて爽やかな風が吹いて行きました。
ありがとう
ラニも人気者でしたよ。 by ケイコ
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